経理がフリーランスとして独立することは可能か考えてみた

最近自分の働き方に疑問を持つことが多くなってきたので、これを機に自分の仕事の在り方について考えている。今回の記事は自分の仕事の可能性を模索する中で頭に思い浮かんだことの1つである。

独立への幻想

毎日満員電車に乗って消耗し、仕事ではミスに怯え、他人への気遣いで神経をすり減らし、疲れ切った体で毎日夜遅くに家に帰ってくる。
これが何十年と繰り返される。
こんな人生で良いのだろうかと自問する。こんな現状を打破するためには・・・独立しかない!!
そこで考えた。

フリーランスで経理をする

Q.可能か?

A.極めて難しい

お財布は信頼できる人にしか預けない

経理というのはお金の流れを把握して、その流れを集計する仕事だと思っている。
そのためには他人の財布を覗く必要がある。
従って、この人ならば財布の中を見られてもよい、財布を預けてもよい、という人にしか仕事を任せないはずである。

一般家庭で考えてみよう。
家計のあらゆる収入と支出を、どこの誰ともわからないフリーランスに教えることができるだろうか。
さらに、財布やクレジットカード、銀行印まで渡して家計を管理してもらおうと考える人がいるだろうか?
答えは否である。

一般家庭が法人に変わったところで状況は変わらない。
財布を預けるならまず信頼関係を作る必要がある。
そのためには一時的な関係ではなく、長期的な関係・・・つまり、雇用関係を結ぶ方がより強い信頼関係を得ることができる。
いつ自分の元を離れるか分からないフリーランスよりも、長期的な関係を築くことを前提とした社員の方が経理をさせるにはふさわしいと、経営者は考えるだろう。

競争相手は税理士?

また、日本には税理士という人たちもいる。
税理士は税金のプロフェッショナルと思われがちだが、個人事業主や中小企業の記帳代行、つまり経理業務も行っている。
よって、フリーランスが相手にできるような小規模な帳簿を作成する顧客というのは既に税理士に取られていると考えた方が良い。
仮に仕事が取れたとしても「税理士」という肩書がない以上、収入は税理士よりも低くなることが容易に想像できる。

そもそも、税理士業自体が斜陽産業であるというのは良く聞く話である。
試しにGoogleで「税理士 斜陽」と検索してみて欲しい。暗くなるような話ばかりである。
これだけコンピュータが発展した時代、会計ソフトさえあれば難しい知識がなくても誰でも簡単な帳簿であれば、すぐに作り上げることができる。
記帳代行業はIT化と共に消え去る運命にある。

大企業相手に売り込むか

では、大企業を相手にするのはどうか。
特殊な経理知識を身に付けており(例えば、IPOの経験がありますとかIFRSの導入経験がありますなど)、ピンポイントでその知識を要求する企業にヘルプとして入るというのはありかもしれない。だがしかし、どうやってそのような需要を見つけることができるのか。
また、規模が大きくなればなるほどその会社独自のやり方や文化が出来上がっているので、突然やってきたフリーランスがどこまで対応できるのか不明である。

そもそも専門知識を身に付けているのであれば、経理のヘルプに入るのではなく知識やノウハウを教える立場になった方が良い。つまりコンサルティングを行うのである。
経理・財務コンサルタントならメジャーな仕事であり、旨くいけばかなりの収入が見込める(たとえ同じ仕事をするにしても、「経理のヘルプ」と「会計コンサルティング」の名前では収入が天と地ほどの差になるはずだ)。

まとめ

結局のところ経理実務をウリに食べていくのは難しいと言える。しかし、実態は経理のヘルプだとしても「会計コンサルタント」と名乗って売り出せば何とかなりそうな気がしなくもない。
日本人はコンサルタントという言葉に何かしらの期待を持っており、そこをうまく突けばフリーランスとして生きていける気がする。